ソラブログ

コラム

活用事例

2025.12.04

ドローン測量 活用事例｜写真測量・LiDAR・SLAMの違いと最適手法を解説｜SORABOT

SORABOTでも実際に行っているドローン測量の活用事例を分かりやすくまとめました。
ドローン測量は、写真測量・LiDAR・SLAM などの技術を組み合わせることで、建設・土木・鉱山・在庫管理・文化財・工場など、幅広い現場で高度な3D計測が可能になります。
本記事では ドローン測量 活用事例 とともに、 最適な計測手法の選び方 を詳しく解説します。

---

1. ドローン測量の主な活用事例と最適な計測手法

目的や環境によって、使用すべき計測方式は大きく異なります。ここでは代表的な6つの活用シーンを中心に解説します。

起工測量（現況測量）

大規模工事を行う前に、造成前の地形を正確に把握するための測量です。以前は、山間部を歩いて三脚を使いながら人力で作業していましたが、現在はドローンによって広範囲を短時間・安全に計測することができます。

　

● 最適な手法

• 写真測量
• ドローンLiDAR（樹木が多い場合）

● 代表機材

• Matrice4E / Matrice4D
• Matrice400 + Zenmuse P1
• Matrice400 + Zenmuse L3

● 活用ポイント

• 広範囲の地形を短時間で取得
• LiDARなら樹木下の地形も取得可能
• 3Dモデル化・土量算出にも利用可能

---

進捗管理（オルソ画像）

工事現場の進捗状況を「見える化」するためにオルソ画像（正射画像）が活用されています。安全確認・資材配置・朝礼での共有など、日常の現場管理全般に利用できます。

● 最適な手法

• 写真測量

● 代表機材

• Matrice4E / Matrice4D

● 活用ポイント

• 日次・週次で工程を俯瞰できる
• 図面との重ね合わせが容易
• 施主・管理者・作業者の情報共有に最適

---

 在庫管理（砂・砕石・残土・石炭・木材など）

ストックヤードの在庫量を正確に把握し、棚卸や発注業務に利用できます。目視・目算に頼っていた現場では特に、導入効果が高い領域です。

● 最適な手法

• 写真測量

● 代表機材

• Matrice4E / Matrice4D

● 活用ポイント

• 高精度の体積算出
• 複数の在庫量を短時間で一括計測
• 月次の在庫変動を差分で把握可能

---

鉱山の出荷量管理（大規模現場）

鉱山・砕石場などの高低差が大きい現場では、ドローンLiDARが最も効果を発揮します。最近では写真測量でも地形追従が可能になり、併用する現場も増えています。

● 最適な手法

• ドローンLiDAR
• ドローン写真測量

● 代表機材

• Matrice400 + Zenmuse L2 / L3
• Matrice4E / Matrice4D

● 活用ポイント

• 急斜面・陰影が多くても安定して取得
• 週次・月次で出荷量を差分計測
• 災害リスク評価・予防保全にも利用可能

---

建造物の3Dモデル作成（建物・工場・文化財）

橋梁・建築物・文化財・工場などの3Dモデル化は、写真測量と地上LiDARの併用が最も効果的です。報告資料向けの「見た目の良いデータ」が欲しい場合は、写真測量モデルが最適です。

● 最適な手法

• 写真測量 + 地上LiDAR
• 写真測量 + 地上からのカメラ撮影

● 代表機材

• Matrice400 + Zenmuse P1
• Matrice4E / Matrice4D
• Leica BLK360
• FARO Focus

● 活用ポイント

• 写真測量で外観を美しく高精細に取得
• LiDARや地上撮影で影になる細部（柱・梁・配管）をカバー
• 設計・維持管理・耐震調査など幅広い用途に対応

---

屋内・地下施設の3Dモデル化（SLAM・ハンディースキャン）

SLAM（ハンディースキャン）は、GPSが届かない場所でも歩くだけで3D化できる手法です。工場・トンネル・地下ピット・配管設備など、ドローンが入れない環境で活躍します。

● 最適な手法

• SLAMスキャナ
• 地上LiDAR（高精度が必要な場合）

● 代表機材

• FJD Trion P2
• CHCNAV RS10
• GeoSLAM ZEB-Horizon（参考）

● 活用ポイント

• GPS不可の屋内・地下でリアルタイム3D化
• 狭い通路でも歩きながら計測可能
• 配管・設備の現況把握、工場レイアウト検討に最適
• BIM/CIMとの連携が容易

---

2. ドローン測量や各種手法ごとの特徴と代表機材

計測手法	特徴	主な機材
写真測量（フォトグラメトリ）	広範囲を短時間で3D化。見た目が綺麗で報告書向け。	Matrice4E / Matrice400 + P1
ドローンLiDAR	樹木下を含む地形取得に強い。大規模現場向け。	Matrice400 + Zenmuse L2 / L3
地上LiDAR	ミリ単位の高精度。工場・建造物・文化財向け。	Leica BLK360 / Trimble X7 / FARO Focus
SLAMスキャナ	GPS不可環境（地下・トンネル）でリアルタイム3D。	FJD Trion P2 / CHCNAV RS10

---

3. まとめ：用途に応じた最適な計測手法

• 屋外の広範囲 → 写真測量 / ドローンLiDAR
• 森林・鉱山 → ドローンLiDAR
• 屋内・地下 → SLAM / 地上LiDAR
• 報告書向けの綺麗な画像 → 写真測量（オルソ画像）
• 精度重視 → 地上LiDAR

SORABOTでは現場条件や目的に応じた最適な計測手法をご提案しています。ドローン測量や各種活用事例に関するご相談はお気軽にお問い合わせください。

よくある質問や導入の流れはこちらをご参考ください。
SORABOT ドローン測量　https://www.sorabot.com/surveying/

---

4. お問い合わせ・参考資料

SORABOT 合同会社
ドローンによる3D計測・自動運航・遠隔監視の専門チーム

お問い合わせ：https://www.sorabot.com/contact/
ドローンソリューション：https://www.sorabot.com/solution/
ドローンポート（DJI Dockシリーズ）：https://www.sorabot.com/dock/

より詳しく学びたい方は、国土交通省の資料をご参考ください

無人航空機（UAV)を用いた公共測量～UAV写真測量～

無人航空機（UAV)を用いた公共測量～UAVレーザ測量～

LidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアル