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2025.04.15

エンタープライズドローン運用におけるデータセキュリティの最前線 〜ISO27001準拠を目指す企業に必要なセキュリティ戦略〜

近年、ドローンのエンタープライズ利用が急速に進む中で、「データセキュリティ」はかつてないほど重要なテーマとなっています。ドローンが収集する映像・画像・センサー情報などの高精度データは、企業の資産やインフラ、業務ノウハウに直結する機密情報であることが多く、情報漏洩によるリスクは計り知れません。

本記事では、FlytBaseが提唱する包括的なセキュリティーフレームワーク「FlytBase Shield」を紹介しつつ、エンタープライズドローン運用においてなぜ「ISO27001」レベルの情報セキュリティ管理体制が必要なのか、実際のセキュリティ実装例を交えて解説します。

多くのドローン運用がクラウドベースで行われる現在、通信経路のセキュリティ、クラウド上のデータ保管、アクセス制御、運用中の人的ミスや内部不正、外部攻撃といった脅威を多層的に管理する必要があります。

FlytBase Shieldは、この課題に応えるために設計されたエンドツーエンドのセキュリティーソリューションであり、次の4つの柱で構成されています。

データインフラストラクチャのセキュリティ

● データ分離と暗号化

FlytBaseでは、各顧客のデータを完全に分離し、安全な仮想空間内で管理。さらに保存データには「AES-256」レベルの暗号化を適用し、仮にアクセスされたとしても解読不能な状態を保ちます。

● 冗長性とバックアップ

運用データはクラウド環境内で冗長化され、災害時や障害発生時にも迅速なリカバリーが可能。ISO27001が求める事業継続性(BCP)への対応も万全です。

通信とネットワークのセキュリティ

● 安全なプロトコル

すべての通信はTLS 1.3以上の暗号化プロトコルを採用し、クライアントとサーバー間のやりとりにおける改ざん・盗聴のリスクを排除。また、HTTP Strict Transport Security(HSTS)を導入することで、ブラウザ経由の脆弱性も防止します。

● ファイアウォールと侵入防止

FlytBaseのネットワークインフラは、業界標準のファイアウォールおよびIDS/IPS(侵入検知・防止システム)により24時間監視され、不正アクセスやDDoS攻撃などの脅威にリアルタイムで対応しています。

アクセス管理と運用レベルの制御

● OAuth2.0認証とロールベースアクセス制御(RBAC)

ユーザーの認証には業界標準であるOAuth2.0を使用し、さらにRBACによって、ユーザーごとにアクセス可能なデータや機能を厳密に制限可能。運用チームと管理チームの責務分離も実現されます。

 操作ログと監査証跡

すべての操作は監査証跡として記録され、万が一の情報漏洩や内部不正発覚時にも原因の追跡が可能です。これにより、ISO27001の「可監査性」要件にも適合します。

定期的なセキュリティ監査とコンプライアンスへの取り組み

● 脆弱性診断とペネトレーションテスト

FlytBaseは定期的な第三者機関による脆弱性診断やペネトレーションテストを受けており、新たなセキュリティリスクに対しても継続的にアップデートを行っています。

● 国際標準への準拠

セキュリティフレームワークは、CIS(Center for Internet Security)およびNIST(National Institute of Standards and Technology)に基づいて設計されており、ISO27001準拠を目指す企業にとっても導入しやすい構成です。

エンタープライズ運用における「信頼」を確立するために

ドローンからクラウドまで、データの収集・転送・保存・活用のすべての工程において堅牢なセキュリティー対策がなければ、情報漏洩や業務停止といった重大なインシデントに直結します。特に、重要インフラ・エネルギー・建設・物流といった業界でのドローン運用では、「ISO27001に準拠していること」がプロジェクトの受託条件となることも珍しくありません。

FlytBaseは、そのようなニーズに応えるべく、クラウドベースであっても高度なデータセキュリティを確保できるプラットフォームを提供しています。

まとめ:セキュリティ対策は「後付け」ではなく「設計思想」であるべき

企業のドローン導入が本格化する中、セキュリティ対策を後回しにすることは、大きなリスクを抱えたままの運用を意味します。FlytBase Shieldのような包括的セキュリティ対策を、最初から運用設計に組み込むことで、コストとリスクの両方を最小限に抑えることが可能になります。

クラウド×ドローン時代の到来に備え、今こそ「データセキュリティ」を再定義しましょう。

<関連リンク>

FlytBase公式サイトでさらに詳しく見る

この記事を書いた人

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奥村英樹

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大手電機・エネルギー企業での技術営業を経て、ドローン業界へ。営業・開発PM・操縦士など幅広い実務経験を活かし、2022年にSORABOTを設立。ドローンの社内導入支援や運用課題の解決を行う「ドローンアドバイザー」として活動中。ドローンをもっと簡単・便利に使える社会を目指しています。

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