今回は、4/28に開催した対談イベントの開催レポートと、
次回5月26日(月)の対談イベントのご案内をお送りいたします。
今回の対談者はBOLJU白川 賢治さん。
FPVドローン撮影の第一線で活躍する白川さんをゲストに迎え、対談会を開催させていただきました。会場には約30名の参加者が集まり、オンライン参加者も含めると50名を超える方々にお聞きいただきました。
白川さんの実体験と哲学に満ちた講演に熱心に耳を傾けました。
白川さんは、映像制作会社で15年の実務経験を積んだのち、2011年にフリーへ転身。
ちょうどその頃登場した初代ファントムドローンとの出会いをきっかけに、空撮の世界へ足を踏み入れました。
最初は趣味で始めたFPVも、いまや「映像表現に不可欠な視点デザインツール」として、彼の仕事の中心を成しています。
今回の対談会では、白川さんが掲げる3つの事業軸を中心に話が展開されました。
まずひとつめは「Raven Project」と呼ばれる自主映像活動。全国の人口5,000人未満の村を訪れ、風景や人、食文化を記録。YouTubeなどにアップせず、上映会としてリアルな体験へ昇華させるこのプロジェクトは、白川さんにとって“表現を純粋に磨く場”でもあるとのことです。
二つめは建築・不動産分野。建築士とのチーム連携で、建物の意図や構造美を踏まえた撮影に取り組んでいます。大阪万博会場では2年間の準備を経て、27箇所をFPVで記録。仮設建築という期限のある構造物を“映像で残す”という提案は、まさに「狙って獲る仕事」の好例です。
三つめは、企業CMや番組、PR動画などの商業映像制作。クライアントの要望に応えつつ、自身の表現力を活かす。これまでの編集・納品まで含めた映像制作経験が、FPV表現に生きていることを強調されました。
「営業・交渉・撮影・編集すべてを一人でこなすのは非効率。
建築分野では、営業は建築士、撮影は自分と役割分担することで高品質な成果につながる」と語る白川さん。これは一人で活動するクリエイターにとって、非常に実践的なアドバイスとなりました。
さらに参加者の関心が高かった「FPVでの独立・起業」については、「まずは“好きな映像を真似る”ところから。アウトプットまで仕上げることで、自己分析と技術向上につながる」と明言。自身も過去にCMやミュージックビデオを何度も再現しながら、技術を磨いてきたそうです。
映像とは“視点”のデザインであり、FPVはその選択肢を飛躍的に広げてくれます。今回のセミナーでは、単なる撮影技術ではなく「どう見せ、どう伝え、どう狙うか」というマーケティング的思考が印象に残りました。
まさに、現場のプロが語る“現場でしか得られない視点”。ドローン活用を目指すすべての映像制作者に響く内容でした。
今後のソラハブ対談イベントの予定
5月26日(月) 株式会社Liberaware 小山 浩平様